元々古くから振袖は富の象徴として高級品として扱われていました。しかし、最近ではリーズナブルな価格の振袖も登場し、価格の幅が広くなっています。
振袖で人と競争するわけではないので、基本的には成人式だからといってあまりに高い振袖は必要ありません。

でも、あまりに安そうな振袖は「できれば着たくはない」というのが女子のホンネ。
日頃着物を着ない私たちが振袖を「高そう」「安そう」と判断する基準ってなんでしょうか?

成人式の振袖が安物に見えないか気にする人は多い

成人式が始まった当初、最初は皆さん振袖ではなく着物や洋服を着て出席していたそうです。
しかし1990年代のバブルを境に振袖に注目が集まり、成人式には振袖を着るのが当たり前、という風潮が定着したようです。

着物よりも長い袖が特徴の振袖は、動くたびにゆれる袖が優雅で富の象徴でした。
一説によると、江戸時代に振袖の袖の長さがどんどん長くなっていったようです。
振袖が高級な着物であるとみんなが知っているため、あまりに安そうな振袖は逆に目立ってしまうのです。

では、市販の振袖の中で安そうな振袖があるとすると、それはどのような振袖なのでしょうか。

 

どういう振袖が安物に見えるかを知ろう

①生地が薄くペラペラ

振袖の生地は絹だけでなくポリエステル製のものもあります。絹の場合は温かな着心地や光沢感、ポリエステルの場合は軽くて安価だというメリットがあります。

どちらの場合でも、薄い生地であれば安そうに見えてしまいます。生地が薄いとなぜ安い物と考えられるかというと、糸の使用量が違うからです。

高級な物であれば1cm四方で使われる糸の数が多く、安価な物は糸の数が少ないと言われています。
昔からのなごりで、糸をたくさん使っている和服ほど高級品というイメージがあるのです。

 

②柄のプリントの精度が低い

振袖の魅力は、その圧巻な美しい柄にあります。高級な振袖の場合は、一枚の振袖を仕上げるまでの染めの回数が多いのです。

水色の振袖の場合、水色の地色の部分にも桜と菱型の柄が織られていることがあります。(綸子=りんずと言います)その上で、カラフルな菊や菱型などの模様が染められているのです。

安い振袖の場合はこの逆で、染めの回数が1~2度と少ないため洋服地のような印象の振袖になるのです。

 

③生地の発色が悪い

フルセット込みで2万円の振袖と20万円の振袖。
スマホの画像でみるとあまり違いはないように見えるかもしれませんが、実物を見ると生地の発色がまるで違います。

生地の品質の違いであり、生地を染めるための染料が高価なものを使っているか安いものを使っているかの違いでもあります。

どんな振袖を着てもハタチはキラキラしてます!

生地がペラペラでプリントの精度が低く発色が悪い生地だとしても、ステキに着こなせる女子はたくさんいらっしゃいます。なぜかというと、若さがあるからです。

歳をとってから安価な着物を着ていると、なんだか「かわいそう」なイメージがつくかもしれませんが、ハタチの皆さんは違います。着付けが多少間違っていたとしても、少し安そうな振袖だとしてもキラキラ輝いていることに変わりはありません。

まとめ

振袖に限らず「本物を知る」というのは人生経験を積むうえでとても大切です。100円ショップの良さもありますが、高級ブランドの良さもある。
振袖の本物は今なら20~30万円でフルセットレンタルや購入が可能です。

無理をして振袖を着る必要はありませんが、ご興味があるのであれば日本人として振袖を着る経験は将来財産になることでしょう。